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[ 書店について ]

書店員は楽な仕事?実は、重労働

書店員というと、本に囲まれ清楚なイメージがあるものですが、実は、重労働な仕事のひとつです。というのは、
 

毎日約200冊以上もの新しい本が生まれ、問屋である取次よりダンボールに詰め込まれた新刊が毎日送られてきます。これを毎日毎日仕分けする作業があるからです。


例えば、紀伊國屋書店新宿本店にはどの程度の本が送られてきているかというと、1日1,000箱搬入されると言われています。


仮に、10分の1の100箱だとしても、1箱に30冊程度入ったものがどの程度重たいかご想像いただけると思います。書店で働く人の中には筋肉がついたというほどです。


そして、入荷した本を担当者別に分け、自分の担当分野の本を、さらにいくつかの分類に分けます。


さらに、肉体的だけでなく来店客への対応にも精神的な労働があります。集客力の高い書店には「こんな本を探しているんだけど・・・。」という曖昧なお問い合わせが多くきます。


具体的には、書名や著者名、出版社名などはっきりしない情報が多く、何という書名なのかを調べるためにかなりの時間を要します。


では、書店員には良いことはないのでしょうか?それについては、書籍「出版メディア入門(川井 良介 編集)」より、以下をご紹介いたします。


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書店員はというと一日中、好きな本に触っていられる楽な仕事だと思われがちだが、実は重労働である。


重い本が詰まった段ボール箱を運んだり、何冊も本を抱えて走り回ったりという体力的な面とともに、出版物という商品の性質上、結構こだわりの強い客も多く、そうした客からの質問やクレームに対応しなければならないという精神的プレッシャーもある。


もちろん、そうした日々の仕事の中には書店でしか味わえない喜びがある。自分が売りたいと思って仕掛けをした本が売れたり、客の漠然とした希望に的確な対応ができて、それが縁で常連客になってもらったりという話を嬉しそうに語る書店人は多い。   
  
           
●書籍「出版メディア入門」より
川井 良介 編集
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日本評論社 (2006年9月初版)
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