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[ 読書について ]

書籍が電子化され失うもの

朝日新聞(2011年2月19日号)の“オピニオン・声”欄に、「書籍が電子化され失うもの」といった大学生の声が紹介されていました。若い世代だけに電子機器には早い段階で取り込んでいると思われます。そんな彼らは、本の電子化が進むことについてどのように考えているのか意見を聞いてみたいと思います。
 

------ 朝日新聞 2011年2月19日土曜日 オピニオン・声 ------

書籍が電子化され失うもの

                                  大学生 T.I (横浜市港南区 21)

大学生活がもうすぐ終わりを告げるため、下宿先を引き払い、実家に戻りました。それを機に、久しぶりに父の本棚をあさっていたときのことです。


本棚には、私の興味を引く本が数多くそろっていました。昔は読まなかった本にも今では興味を持ちはじめた私ですが、本からは父の人となりも浮かんできました。同じような趣味の本があると「私も父に似てきたのかな」と感じました。父も学生時代はこんなにたくさんの本を読んでいたんだな、と感慨にふけりました。日焼けした本も多いですが、まだまだ読める状態です。


そのとき、ふと思いました。今は電子書籍が脚光を浴びていますが、もし私に子どもが生まれたら、どのようにして昔、私が読んでいた本に子どもが触れるのだろうかと。書籍の電子化や簡易化のメリット・デメリットを十分に考えて、選択していきたいと思います。


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