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自分に必要な本は自分にしかわからない

日本著者販促センターでは、自分に必要な本は自分にしかわからない、という信念から人に本を薦めないで読者を増やし、日本を世界一の読書大国にしたいと考えています。


どうして、自分にしかわからないのか。その理由は私、仁藤雄三のつたない経験からでした。


自分が欲しい本は、実は、自分が一番わかっていない

ということに気づいたからです。もちろん、以前は、自分が一番知っていると考えていました。ところが、興味あるテーマの本を“一定量 深堀りする”ことで、はじめて真の欲求に気づいたのです。1ジャンル500冊を超えたあたりでした。具体的にはこうです。


私の肩書きは「増刷請負人」。当時、私の興味は“どうやって本は売れていくのか?”ということでした。わからないことは本に学ぶことが、何よりも早く、簡単で低コストですから、関連本を調べてみました。結果、以下のような本があることを知りました。


 ・ 『売れる本100のヒント』(植田 康夫 著、メディアパル)

 ・ 『売れる本のつくりかた
   ―ベストセラー・ヒット企画を生み出す発想のヒント』
   (植田 康夫 著、メディアパル)

 ・ 『ベストセラーの仕掛人―売れる本はどのように生まれるのか』
   (植田 康夫 著、アーク出版)

 ・ 『本は世につれ ベストセラーはこうして生まれた』
   (植田 康夫 著、水曜社)

 ・ 『ベストセラー考現学』(植田 康夫 著、メディアパル)

 ・ 『あなたにもできる「売れる本」の書き方―印税で稼ぐための31の法則』
   (畑田 洋行 著、プロスパー企画)

 ・ 『7つの黄金ルールでだれでもベストセラーは出せる! 』
   (吉田 浩 著、出版メディアパル)

 ・ 『著者と編集者にささげるベストセラーのつくり方』
    (井狩 春男 著、とりい書房)

 ・ 『ベストセラーの方程式』(井狩 春男 著、筑摩書房)

 ・ 『この本は一〇〇万部売れる―ベストセラーづくり一〇〇の法則』
   (井狩 春男 著、光文社)

 ・ 『きむらゆういちの「ミリオンセラーのつくり方」
   ―売れるものと売れないものとの差はほんのちょっとの違いだ』
   (木村 裕一 著、ビジネス社)

 ・ 『あなたもベストセラーが書ける―投稿・著作に強くなる法』
   (千葉 わたる 著、日本工業新聞社)

 ・ 『ベストセラーの作り方
   ―誰もが読んだあの本の企画のたて方、売り方とは?
   10万部売れる本の仕掛け一挙公開』
    (編集:ベストセラー研究会 著、生活情報センター)

 ・ 『「日米会話手帳」はなぜ売れたか』(小川 菊松 著、朝日新聞社)

 ・ 『ベストセラー作法』(山崎 安雄 著、白凰社)

 ・ 『書籍出版のマーケティング―いかに本を売るか』
   (出版マーケティング研究会 著、出版ニュース社)

 ・ 『出版販売を読む―営業部員の財務感覚』
   (相田 良雄 著、日本エディタースクール出版部)

 ・ 『出版販売の実際』(須長 文夫 著、日本エディタースクール出版部)

 ・ 『出版社のダイレクト・マーケティング戦略・戦術』
   (吉田 靖雄 著、出版開発社)


編集者らが語ったベストセラーの作り方、売れる本づくりとは

上記の本をひと言でいえば「売れる本」について書かれた本です。これらを読み進めていくと、あることに気づきました。実際に、ベストセラーを作った編集者が書いた本があるということです。つまり、本作りに携わった人の「編集術」です。一部ご紹介すると、


 ・ 『ベストセラーはこうして生まれる―名編集者からのアドバイス』
   (ベッツィ レーナー 著、松柏社)

 ・ 『戦後名編集者列伝―売れる本づくりを実践した鬼才たち』
   (桜井 秀勲著、編書房)

 ・ 『ベストセラーの光と闇―仕掛け人のホンネと時代背景』
   (塩沢 実信 著、グリーンアロー出版社

 ・ 『出版界の仕掛人―編集者の素顔』(創編集部 著、創出版)

 ・ 『スゴ編。カリスマ編集者から学ぶ7つの仕事力』
   (編集者.jp 著、美術出版社)

 ・ 『編集者の仕事―企画提案から原稿獲得までのチェックポイント』
    (ジル デイヴィス 著、篠森 未羽 翻訳、日本エディタースクール出版部)

 ・ 『決定版「編集者」の仕事』(安原 顕 著、マガジンハウス)

 ・ 『編集者の仕事―本の魂は細部に宿る』(柴田 光滋 著、新潮社)

 ・ 『名編集者の足跡―売れる企画を生み出す発想の原点を探る』
    (塩沢 実信 著, タスクフォース1 編集、グリーンアロー出版社)

 ・ 『パブリッシャー ―出版に恋をした男』
    (トム マシュラー 著) 麻生 九美 翻訳、晶文社)

 ・ 『編集者という病い』(見城 徹 著、太田出版)

 ・ 『理想の出版を求めて 一編集者の回想1963-2003』
    (大塚 信一 著、トランスビュー)

 ・ 『週刊誌編集長―週刊現代・フライデー・Web現代編集長が明かす、
   スキャンダル、事件報道現場の3300日』(元木 昌彦 著、展望社)

 ・ 『戦後名編集者列伝―売れる本づくりを実践した鬼才たち』
    (桜井 秀勲 著、編書房)

 ・ 『編集者魂』(高橋 一清 著、青志社)

 ・ 『売れる本づくり』(草思社 加瀬昌男著、出版科学研究所講演録)


そこで、同じようにそれらの本を調べ、読みはじめました。加えて編集者だけでなく、出版社の営業マンがどう関わったのかの本があることを知ります。さらに、出版経営者の本、出版社の社史、出版業界の本、出版学の本、書店経営の本、書店員が書いた本、装幀をつくった人の本、作家の文章論、続けて読書論、読者論、図書館学、印刷、製本などを含めると相当の数があることを知ります。


要するに、「本の本」があることを学んだのでした。これは、“一定量 深堀りする”ことで、はじめて気づいたことです。私が持っているだけで1千冊前後。実際には、まだまだあり「本の本」はおおよそ1万5千冊あることがわかっています。


 「木を見て森を見ず」状態だった私の読書

たとえると、当初、自分が興味あって読んでいた部分は、「木」であって、全体図である「森」が見えていなかったのです。ここまで読み続けはじめて、全体が見えてきたのでした。


これもまだ、ひとつの「森」であることはもちろんです。しかし、少なくても、自分自身の欲しい本は、実は、自分が一番わかっていないということを学んだことで、次に進めた体験でした。インターネットでは、こう奥深く探すことはできなかったと考えています。いうならば、ここまで幅広くあることを、本の「著者」が教えてくれたのです。


私、仁藤雄三が、本を買うきっかけは「本」の引用、または本の中に紹介されているものから買うことが多いです。特に、自分が読んで良かった本で、著者が薦める本は高い確率で購入します。一冊の本から30冊前後を買ったこともあります。


とりわけ、そのジャンルのことを書いた著者は、そのジャンルの本をよく読んでいることが多く、ポイントなる要素を高い確立で押さえています。つまり、他にどんな本を読んだら良いかを知っているということ。こんな本まであるのかという幅広さに驚きます。著者が参考、紹介した本の中で、自分の興味を軸にし、さらに読み進めることで必要な本がわかってきます。一冊で終わらせるのはなく、これらを繰り返し行うようにしています。


人が薦める良い本と、自分が思う良い本は違う

書籍はその中身が読まないとわからないことから、人からの薦めで買うことが多い商品になります。ゆえに、「ベストセラーだから」「売れているから」といった理由で買うことは確かに、はずれが少ないのは事実だと思います。


しかし、それは人様の読みたいものであって、あなたが読みたい本だったかというと必ずそうとは言い切れないと考えます。まずは、「人が読んでいるから」「売れているから」読むではなく、自分が何となく「気になった」本を読むことのほうが、その後につながる読書になります。


とはいえ、実際に人に本を薦めることを否定しているわけではありません。実際、私自身も信頼のある人の薦める本は購入のきっかけにしています。


ただし、それら受け身で本を読むだけではなく、自ら「主体的」に本を見つけていくことのほうが、身につく読書ができるし、楽しくなるのは私だけはないはずです。中でも、人がまず読まないであろう掘り出し物を見つけたときのワクワク感はたまりません。


売れている本を読むのであれば、なぜ今、この本が共感支持されているのか、といった文脈を探りながら読んだほうが二度楽しめます。
 

では、人に本を薦めないでどうやって読者を増やすのか?

まだ、その回答は見つからないのが実際ですが、ひとつの方法が自分が読んで「良かった点」だけを伝えるということです。具体的には、ツイッターで表現しています。よろしければ除いてみてください。


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