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[ 書店売上ランキング ]

書店売上ランキング 2012年  寄稿:冬狐洞 隆也 氏

書店における売上順位1位~25位まで紹介したい。
 

 
順位
企業名
販売額
(百万)
前年比
店舗数
備考
1
アマゾン・ジャパン
248,000
18.6
1
推定売上
2
TSUTAYA
110,900
1.4
701
書籍売上のみ
3
紀伊國屋書店
108,190
▲1.5
64
-
4
ブックオフ
76,670
1.3
1,059
中古本中心
5
ワンダーグー
65,689
0.1
117
カスミ傘下
6
ジュンク堂書店
51,315
0.4
50
DNPグループ
7
有隣堂書店
51,311
1.3
45
-
8
未来屋書店
49,431
2.9
23
イオン傘下
9
ヴィレッジヴァンガード
38,932
4.3
390
雑貨中心
10
楽天ブックス
不明
-
1
11年度 販売額 370億円
11
フタバ書店
35,198
▲5.3
68
-
12
文教堂
34,306
▲3.6
191
DNPグループ
13
トップカルチャー
32,197
▲0.6
73
-
14
三省堂書店
27,604
13.1
36
-
15
宮脇書店
27,314
▲4.7
207
直営店のみ
16
丸善書店
25,378
▲10.8
34
DNPグループ
17
カルチェ・イケダ
22,780
12.2
95
くまざわ書店系
18
リブロ
22,507
▲3.5
88
日販傘下
19
セブンネットショッピング
21,408
17.3
1
書籍売上
20
虎の穴
20,300
7.0
20
-
21
いまじん・白揚
19,846
▲10.1
27
-
22
精文館書店
19,575
4.4
48
日販系
23
ニューコ・ワン
17,145
▲5.2
33
-
24
八重洲ブックセンター
16,900
0.0
13
鹿島建設系
25
明屋書店
15,900
▲5.6
71
トーハン傘下

※出版ニュース社より作成

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売上順位 25位中、 10書店が前年比割れ

売上順位 25位までの書店一覧。その中で 10書店が前年比マイナス。売上順位 150位まで拡大すると前年比マイナスの書店が 85書店もある。56.6%にのぼる。その中で 3年連続マイナスの書店が 33書店。14年 15年の消費税増税で書店の売上はさらに減少するだろう。そればかりではない、出版物の新刊ルートと言われている書店ルート・CVSルート・駅売店ルート・大学生協ルート・スタンドルート、どれをとってもマイナスから抜け出していない。


ネット書店のみが前年比をクリアしている。ネット書店の御三家と言われているアマゾン・楽天・セブンネットにツタヤオンライン・HMVエンタテイメントが追従している。書店兼業のネット書店はそれなりには検討はしている。


これだけ売上げが下がると、社員を減らしてパートを増加させている書店が多々ある。しかし、社員ほどの働きは望めないのが現状。よって、書店内の書棚は荒れ、接客が何処で覚えてきたかファストフード店と同じようになっている。これでは顧客は逃げて当然。出版物は説明が必要となる場合があるが、それができないのだから。


地方の書店は売れなくなり、閉店していく

今後は、東京を中心に政令指定都市・中核市・特例市にある書店が中心となろう。老人化率が進んでいる市は生産年齢人口も減少しているので、ほとんど成長は無く、市街地の活性化も長続きせず、幻想に終わるのを地元の人は認識している。しかし、マスコミと議員はそれを商売にしようとしている。


寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏