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[ 書店について ]

過去27年間で書店数が増加した県は、どこ? 寄稿:冬狐洞 隆也 氏

本屋があまり減っていない都道府県があります。ご紹介いたします。
 

県別
日書連書店数
1990年
日書連書店数
2017年
日版調べ書店数
2017年
書店数
増加数
栃木県
207
66
208
1
群馬県
170
38
197
27
千葉県
428
113
496
68
石川県
148
55
164
16
福井県
115
40
119
4
山梨県
81
37
119
7
岐阜県
190
60
194
4
滋賀県
119
35
129
10
兵庫県
387
147
406
19
鳥取県
45
29
65
20
岡山県
167
69
188
21
徳島県
78
26
81
3
香川県
72
35
128
56
高知県
82
21
85
3
沖縄県
87
31
99
12

※日書連とは、日本書店商業組合連合会のこと。日本の新刊書店が加盟している業界団体です。


雑誌の売上げが落ち続けている背景とその理由

1990年は全国で日本書店組合連合会の書店数は12,556店でしたが、27年後の2017年には3,604店に減少。25年前から日書連に加盟するメリットが論じられていましたが、結果、何もなかったと言うことでした。


日書連加盟店数と現存の書店数を比較するには無理があろうと思いますが、日販の調べでは、新刊を販売する書店が2017年全国10,583店舗あるようです。27年間には2,000店弱しか減っておりません。


各県特有の事情があるでしょうが、この表以外でも現状維持か減数が少ない県も存在します。6大都市を抱える県の書店減少は拡大していますが、その殆どが日書連加盟の中小零細書店と見られております。その原因は大型店や大手チェーン店に客を奪われたと見ます。

日書連加盟店の中小零細書店を業界全体が大事にしてこなかった事が原因です。零細書店と大手チェーン店のマージンの格差を見ると明らかです。雑誌を売る主力の中小書店が市場から消えて無くなれば、必然的に雑誌の売上が減少するのは当たり前で、今後もこの現象は続くものと考えます。


 
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏