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[ 出版業界について ]

本の売上げ ルート別 販売金額推計 2017年度 寄稿:冬狐洞 隆也 氏

出版取次大手の日販より、本の売上げ ルート別 販売金額推計 2017年度が発表された。紹介したい。
 
 

ルート別
販売金額推計
前年比
シェア
書店
10,249,990
▲5.9
63.2
CVS
157,646
▲15.2
9.7
インターネット
198,770
8.6
12.3
その他取次ルート
73,813
▲4.5
4.5
出版社直販ルート
167,083
▲9.6
10.3
合計
10,847,302
▲5.8
100.0

※単位100万円
※出版取次大手、日販の推計
※全て紙の出版物合計推計売上


書店の無い市が増加する時期を考える

書店の店舗数10,226店(日販調べ)前年比▲3.4%マイナス357店。全国に店舗の無い市が46市ある。これだけ人口が減ると売り上げとコストのアンバランスで出店は不可能。現在ある店舗も人口減で書店の無い市が増加する予定。その時期は消費税10%になったときか。


出版社直販ルートも伸びていないのはルート探しが面倒なだけか。それとも人手不足が原因か。それとも能力がないだけか。出版社の直販ルートが増えて取次ルートが減っても取次には文句は言えない状況に来ている。


高齢者が増え続けていく国にはイノベーションは生まれないし、たとえ生まれたとしても継続性はない。子どもが減り続けている国には活力は生まれない。人口が減り続けている国には成長は見込めない。


その時期は2030年頃からはっきりする。3大都市圏に暮らす人々には分からないだろうが、目に見えて人口が減ってくるとは気づいていない。現在居住している地域が無居住化し、無人化してくるのをだれが感じているのか、たとえ知ったとしても発言はしないだろう。


 
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏